【カミラ夫人のイギリスでの評判】世界で最も嫌われた女性の今

イギリスの歴史

イギリス王室において、今や国民的人気を誇るカミラ夫人。しかし、「世界で最も嫌われた女」と揶揄された彼女の印象は、長年の間よいとはとても言い難いものでした。アドバイザーがつき印象操作が行われたとも言われていますが、実際のところイギリスでの評判はいかなるものなのでしょうか。この記事では、カミラ夫人の評判についてみていきたいとおもいます。

チャールズとの不倫

カミラ夫人は、結婚前から既に英国の上流社会に身を置いていた女性でした。

彼女は、1965年に大学時代の恋人との婚約を破棄し、その後、陸軍将校であったアンドリュー・パーカー・ボウルズと結婚しました。しかし、夫との間に2人の子供をもうけたにもかかわらず、チャールズ2世 (当時は皇太子) との不倫関係が発覚し、彼女は世間から猛烈なバッシングを受けることになります。当時のイギリス社会においては、「不倫した女性」としてのイメージが強く、彼女に対する非難の声は少なくありませんでした。

その後、彼女がチャールズ皇太子と再婚したことによって、彼女に対する印象は改善されましたが、今でも彼女には批判的な意見があることも事実です。

変わっていく風向き

カミラ夫人を語る上で欠かせないのが、皇太子妃であったダイアナ妃の存在です。ダイアナ妃は、チャールズ皇太子の先妻であり、非常に人気の高い人物でした。1997年に自動車事故で亡くなった際、彼女の死は、世界中で大きなショックを与えることになりました。このことが、カミラ夫人に対する批判的な意見を増幅させる一因となったと考えられます。

また、ダイアナ妃とカミラ夫人は、外見や性格など、多くの点で対照的な存在でありました。ダイアナ妃は、若く美しく華やかなイメージがあり、一方、カミラ夫人は、中年であり、地味で控えめなイメージがありました。

元々はダイアナ妃を擁護する声が多かったのですが、彼女の死後、チャールズ皇太子とカミラ夫人が再婚したことによって風向きは徐々に変わっていきました。カミラ夫人に対する印象が好感触となっていく一方で、ダイアナ妃に対しては批判的な意見も出てくるようになったのです。

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不倫から真実の愛へ

最近のカミラ夫人に対するイギリスでの評判は、良い方向へ変わってきています。

カミラ夫人がイギリスで高く評価されるようになった一つの理由は、彼女自身が積極的に慈善活動に取り組んでいることです。彼女は、子供や高齢者、動物たちを支援する慈善団体のパトロンを務め、とくに子供たちを支援する活動には積極的に取り組んできました。

カミラ夫人が評価されるもう一つの理由は、チャールズ2世との愛情深い夫婦関係です。彼女は、チャールズ皇太子の公務や活動を支援するために、彼の側にあることが多く、2人の公の場での愛情深い関係はたびたび目撃されています。また、ふたりで旅行を楽しむ姿も度々報じられており、彼女の存在がチャールズ2世にとって大きな支えとなっていることがうかがえます。

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まとめ

ただし、カミラ夫人に対しては、「不倫」に対するマイナスのイメージが根強く残っていることも事実です。そのため、彼女を好む人とそうでない人とで評価は分かれることがあります。また、彼女の高価なファッションやジュエリー、高級車などが、税金から賄われていることに対しても批判が集まっている、といったこともあります。

離婚歴があることから、保守的なイギリス社会の中では、カミラ夫人に対する評価が低かった時期もありました。 しかし、何より愛を貫き通したこと、過去の失敗から学び、慈善活動や公務に献身的に取り組むことで、イギリス社会に対して自分自身をアピールすることに成功した、というのが現状なのでしょう。

イギリス王室を舞台としたドラマ「ザ・クラウン」ではチャールズ皇太子とカミラ夫人への悪いイメージを払拭するため、”印象操作に特化したアドバイザー”を起用したくだりが描かれていました。これが事実かどうかは明らかになっていませんが、彼女に好印象を持つ人が増えたと言うのは、ある種そういった企みが働いていた背景があるのかもしれません。

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管理人

歴史オタクの英日翻訳者。

スペインの児童書「ベラスケスと十字の謎 」に魅了され、世界史に夢中に。読み漁った文献は国内外あわせて100書以上。史実をもとに、絵画や芸術品の背景にある人間ドラマを炙り出します。

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