1999年7の月に人類が滅亡すると予言したノストラダムス。実際に世界は存続しているわけですが、ノストラダムスほど頻繁に引用される詩人はなかなかいないでしょう。ナポレオンの悲劇やヒトラーの台頭、世界貿易センタービルの倒壊のような重大事件が起きれば、彼の詩が「500年近く前に予見していた」ものとして引用され現代に蘇るのです。それでは実際にどんな予言が的中してきたのか、この記事ではノストラダムスが的中させた5つの予言をご紹介します。
本当にあたったノストラダムスの予言5つ
① スコットランド女王、恋多きメアリーの最後
女王は自分が負けたと見ると、とんでもなく男らしい勇気を発揮します。完全に無防備な状態で馬にのり、非情にも剣士たちに追いかけられるでしょう。
スコットランド女王であり、元フランス女王メアリー。その美貌と妖艶さから多くの男性と関係をもち、最終的には新たな男性と結婚するために夫を死へと追いやる始末。
スコットランドに見限られたメアリーは逮捕されますが、馬を盗み無防備な状態で150キロを走り逃げ切り、そんな彼女を武装した剣士たちが追っていきました。ノストラダムスは、この女王の極端な勇気と、彼女を追い求める男たちの臆病さを指摘しています。
② フランスアンリ2世、予言通りの死
若いライオンが古いライオンを 打ち負かします。戦闘の場で、彼は黄金の檻に目を突き刺すのです。2つの傷はひとつになり、その後残酷な死を遂げるでしょう。
ノストラダムスはヘンリー王に、まもなく死ぬことを警告したといわれています。1559年の夏、予想されていたとおり、フランスのアンリ2世は余興としておこなった馬上槍試合で、モントゴメリー公の槍が王の右目に刺さったのです。
モントゴメリー公は6歳年下で、2人とも獅子の浮き彫りの盾を持っていました。まったく想定外の出来事でフランス王室は騒然としました。粉々になった槍の破片が目に入り、破片が彼のこめかみを突き破りました。その後アンリ2世は10日間苦しみ、ベットの上で残酷な死を遂げました。
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③ 名指しで残したナポレオンへの予言
ポー、ナイ、オロロンは、血というより火です。賛美のために泳ぎ分岐点へとむかう偉大な人になるだろう。彼はピウスや堕落者たちの入国を拒否し、デュランスは彼らを投獄し続けるでしょう
この四行詩はノストラダムスの最も有名な予言のひとつで、珍しく直接人の名前を言及したことでも知られています。この詩にはPAU、NAY、LORONという南フランスの3つの町がでてきますが、これらの文字を並べ替えると、「ナポロン・ロイ」またはフランス語でナポレオン王 (ナポレオン・ボナパルト)となります。
この四行詩において「血よりも火の方が多い」とはナポレオンの尊い血統ではないことを指し、最終行で暗示されているように、3行目の「ピウス」はナポレオンによって共に投獄されたローマ法王ピウス6世とピウス7世だといわれています。
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④ ヒトラーの台頭
西ヨーロッパの奥深くで、貧しい人々の元に小さな子供が生まれます。彼はその饒舌で大軍を誘惑し、その名声は東領域に向かい高まるだろう。”また… 飢えた猛獣が川をわたります。;戦場の大部分はヒスターとの戦いになります。鉄の檻の中に素晴らしいものを描画されます。それでもドイツの子が何かを見ることはありません
1889年4月20日、ヒトラーは西ヨーロッパの貧しい家庭にうまれました。饒舌な彼は、第一次世界大戦後の数年間、うまれもった雄弁さを使いドイツを動かしました。『獣』はアドルフ・ヒトラーをさし『川を渡った』というのはヒトラーとドイツ軍が国境を越えてフランスへ侵入したこと、2行目は、ヒトラー(ヒスター)の統治を終わらせた同盟(連合国)を示しています。
鉄の檻とはドイツのことで、ドイツの子とはおそらくヒトラー自身。これは第二次世界大戦について述べたひとつの詩文にすぎないと言われています。(※ ヒスターはドナウ川(特に下り坂)のラテン語名で、川岸に住む人々の名前)
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⑤ 9.11 アメリカ同時多発テロ
地球の中心から揺さぶる火は、ニューシティの周りで揺れを引き起こします。2つの大きな岩が長い間戦争をし、アレトゥサが新しい川を赤くします。
『地球の中心』は世界貿易センター、『新しい都市』はニューヨーク市であると解釈されています。「二つの大きな岩」はそのまま2つのタワーを指します。アレトゥーサは泉を形容する言葉であり、ヘビのラードーンとつながりがあるといわれています。
象徴である2つの塔の守りが破られ、激震が起こるという趣旨で、この四詩文はアメリカ同時多発テロに結びついているのではないかといわれています。(※ラードーンギリシャ神話に登場する、林檎園の黄金の林檎を守っていた、100の頭を持つ茶色いドラゴン)
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まとめ
ノストラダムスはルネサンス期に生きた、フランスの医師であり占星術師です。詩人でもあり、そのほかに料理研究の著作もするなど幅広い知識をもつ人物でありました。
彼の作品で特によく知られているのが、『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』。そこに収められた四行詩形式の予言は解読が難解であり、後世において様々に解釈されその「的中例」が広く喧伝されてきました。
あわせてノストラダムス自身の生涯にも多くの伝説が積み重ねられてゆき、結果として、信奉者たちにより「大予言者ノストラダムス」として祭り上げられることとなったのです。『人間はみな自分の見たいものしか見ようとしない』といったのはカサエルですが、曖昧な四詩分は都合の良いように解釈され、曖昧だからこそ「的中した説」が多く存在しているのかもしれません。
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